つい最近、文部科学省の発表で、今年春の法科大学院入学者が全国で2272人となり、過去最低を更新したとありました。定員に対する充足率は59.6%で、初めて6割を割り込んだそうです。現実に法科大学院に入学したところで、司法試験合格率低迷する一途では入学する意味はないと感じます。わたしも秋葉原に某法科大学院が開講したことをきっかけに法科大学院に入学することを真剣に検知したものでしたが、泡のように大学院そのもが消えて行きました。

財界、いまでも同友会では、弁護士3,000人増加を要望しているそうですが、まさに同床異夢の感があります。民間をある程度体験した法曹が世に輩出されるような期待があったのですが、数が増えれば会社側のコストが下げられるという思惑では、はじめから無理があったのですが、今後はどうなっていくのか?

弁護士になりたい、そう思わなくなってしまった自分自身を振り返って、様々な思いがあります。

「予備試験」人気が過熱=狭き門、エリート扱いも―法科大学院離れに拍車      時事通信 5月18日(日)  

法科大学院を修了しなくても司法試験の受験資格が得られる「司法試験予備試験」が18日、行われた。経済的事情などで法科大学院に通えない人のための例外措置だったはずが、志願者数は年々増加し、今年は1万2622人と法科大学院志願者数を初めて上回った。法科大学院に通う費用と時間を節約できるためとみられるが、法科大学院側からは「当初の理念が軽視され、学生離れが進む」と危惧する声が上がっている。  予備試験の合格率は4%以下と狭き門だが、合格者の昨年の司法試験合格率は71.9%。一方、法科大学院修了者の合格率は25.8%で、73校中44校は合格者が10人以下だった。  法科大学院や学部在学中に予備試験を受ける学生も増加しており、昨年の予備試験合格者の7割超が現役学生。就職先を見つけられない司法修習生が多数いる一方、こうした学生は「エリート」とみなされ、司法修習前から大手法律事務所が「青田買い」する事例も起きているという。